That suger film#甘くない砂糖の話
この映画で注目すべき点は食べているのがお菓子ではなく、一般に健康に良さそうなイメージの食品、つまりオーツバー、フルーツスムージーや市販品のソースなどに含まれる隠れ糖質をチョイスしているところ。オーガニック、グルテンフリーと書かれている食品も一見身体によさそうだけれど、、、。
人間の脳がいかに糖質依存症を起こしやすいかがわかるし、未だにダイエットは摂取カロリーと消費カロリーの差とするカロリー信奉者にもおすすめです。
糖質制限ダイエットに通じる内容ですが、炭水化物のなかの糖質については考察はなかったのが残念。人口甘味料の危険性についても。
ヴィーガンの友達が以上に甘いものに執着する傾向があるのは感じていたし、太っている人もいる訳です。その理由がすとんとくる内容です。
つまりローフーディストでもジュースやスムージー、ロースイーツなど果糖を取り過ぎている可能性もあるし、ましてやフルータリアンはかなり肝臓に負担をかけているかも。
マクロビオティックでは果物は身体を冷やすからあまり良しとしないのは果糖の観点からも理にかなっているのかしら。
もちろん果物には食物繊維などその他栄養素、酵素も含まれていて果糖そのも微々たる量ですが食べ過ぎはよくないなと反省。
糖質の種類
単糖
ブドウ糖=グルコース
果糖=フルクトース
ガラクトース
二糖
ブドウ糖+果糖=砂糖の主成分(ショ糖)
ブドウ糖+ガラクトース=乳糖
ブドウ糖+ブドウ糖=麦芽糖=マルトース
多糖類
ブドウ糖の分子が多数結合したもの=でんぷん
(1)ブドウ糖は血液中に出て、全身の細胞をめぐってエネルギー生産に使われるか肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられるか。血糖値を上げる。
(2)果糖は自然界において希少なため肝臓は全て吸収しようとする。
そして余った分を脂肪にかえる。脂肪の一部は肝臓に居座り続けインスリン機能不全や糖尿病のリスクを高める。(脂肪肝)
果糖から作られた脂肪は中性脂肪として血中へ。これが肥満、動脈硬化、心臓病の原因になる。
血糖値は上げない。
(3)砂糖(ブドウ糖+果糖)をとると体内のブドウ糖が増える、インスリンが登場し鍵となって細胞の扉をあけ血中のブドウ糖をエネルギーとして消費させる。
インスリンがブドウ糖の処理を始めると脂肪細胞が分解されなくなる。脂肪の燃焼にストップがかかる。
つまり砂糖をとると果糖から作られた脂肪が血中に送られるのと同時にブドウ糖が現れインスリンの分泌も増え脂肪細胞が燃やされず残ってしまい血清脂質を増加させる。
血糖値=血液中のブドウ糖の濃度
血糖値が急激に上げると、すい臓がインスリンを分泌し、それを必死に下げます。
急に血糖値が下がるので、また、血糖値を上げるために糖分を欲する。
(映画中では血糖値が急激にあがるとハイに急激に下がるとけだるく鬱々とする状況が見られました。)
そして、これをくりかえしているうちに、すい臓がオーバーヒートし、まず、血糖値が下がりっぱなしになる。
そして、下がりっぱなしの血糖値を上げるために、さらに糖分を欲するようになり、血糖値をひきつづき上下させつづけているうちに、最終的に、すい臓が壊れてインスリンがでなくなり血糖値が下がらなくなる。これが糖尿病。
パンやお米といった炭水化物はブドウ糖が多数結合した多糖類であるでんぷんを多く含むのので血糖値を上げます。
精製された白米や、小麦粉を使った真っ白なパンは吸収がよ過ぎて、血糖値が上がるスピードも速い。
多糖類である炭水化物にくらべ二糖である砂糖は構造が単純なため消化吸収が早く、さらに急速に血糖値を高めるので危険。
精製されたものはもともと自然界にはなかったもの。
人間の体は急激に血糖値が上がることに耐えられない。
食事による血糖値の乱高下を避ける食べ方がポイントです。
朝はお腹がからっぽで、血糖値が下がっているため急激に血糖値を上げる朝食も危険。
GI値(グリセリンインデックス)食後の血糖値の上昇度をしめす指標。
測定には、特定の食材にふくまれる「50g」の炭水化物(糖質)を体が吸収したときに、血糖値がどれだけ上がるかをはかる。
たとえば、にんじんはGI値が高いといわれているが、にんじんにふくまれる炭水化物を50g分摂取しようとおもったら、約600gのニンジンを食べることになるので水分や食物繊維やビタミンなど他の成分を含むにんじんを単純にGI値だけで比較するべきではない。
GL値(グリセミックロード)を指標にすることがふえています。GLとは、食品中の炭水化物(糖質)の実質量の数値。
GI値は70以上のものは血糖値を急激に上げるといわれ、GL値は20以上が高い。
白砂糖といわゆる自然な甘味料のまとめ
白砂糖(グラニュー糖、上白糖)
GI値 110
ショ糖含有量98%
サトウキビの絞り汁を高度に精製しモラセス(糖蜜)を取り除きショ糖の結晶だけにしたもの。
精製過程でミネラルなどの栄養が全て取り除かれたエンプティーカロリー。
三温糖は茶色い色から精製度が低いと勘違いされやすいが、白砂糖を作ったあとの残った糖液を煮詰めカラメル化し色がついたものなの。ただブラウンシュガーといわれるものも白砂糖に色がついているだけの場合もある。
黒砂糖
GI値 99
ショ糖(ブドウ糖+果糖)80% ブドウ糖1% 果糖2%
サトウキビの絞り汁をそのまま煮詰めたもの。
豊富なビタミンとミネラルはもちろん、抗酸化ポリフェノールなどを含む。
(カルシウム、カリウム、ナトリウ、マグネシウ、マンガン、リン、亜鉛、鉄、銅、ビタミンB1やB2B6、ナイアシン、パントテン酸など)
フェニルグルコシド 糖分の吸収を抑えたり、身体に不必要な糖分を腸から排出
ラフィノース 善玉菌であるビフィズス菌を増やし、腸内環境を整える働きがある。
オフタコサノール疲労回復の他、悪玉コレステロールや中性脂肪の吸収を抑える働きがる。漢方では月経痛や冷え症にも使われる。
Rapadura,Suncut,Panela,Jaggryは海外でみる黒砂糖のように未精製の砂糖。
てん菜糖(Beet suger)
GI値 65
ショ糖85%
甜菜という大根の絞り汁からつくられる。
ミネラル、オリゴ糖を含む。
オリゴ糖とはそもそも単糖が2〜10分子結合した少糖類のことですが
一般にオリゴ糖というときは単糖が3分子以上結合した消化酵素によって分解されない難消化性オリゴ糖の事。
オリゴ糖はエネルギーになりにくく、腸内細菌をふやし、虫歯になりにくいという特徴がある。
マクロビオティックではてん菜糖は陽性で身体を冷やさないということで好まれて使われることがある。
玄米米飴
GI値93
マルトース=麦芽糖(ブドウ糖+ブドウ糖)40%その他デキストリン類(多糖類)を含む
お米のでんぷん(多糖類)を大麦麦芽の酵素β-アミラーゼで分解することで作られる。
日本では砂糖が普及する前まで甘味料として使われてきた。
甘味は砂糖より弱い。
また結晶化しずらくメイラード反応(糖化)を起こしにくいという特性がある。
玄米にもともと含まれている必須アミノ酸やミネラルなどの栄養分を含む。
陽性であるとしてマクロビオティックで好んで使われる甘味料。
はちみつ
GI値30〜65(Rawハニーの方が低い)
ショ糖1~7% 果糖40% ブドウ糖40% 麦芽糖15%
カロリー、甘さともに砂糖より多い。
市販のハチミツの多くは、液状にして保存期間を長くするために低温殺菌されており、はちみつ本来の栄養や酵素が壊されているものが多い。
Rawハニー
高い栄養価と医療的治癒の効果の特性がある。
理想的なスタミナ、エネルギーのもととなる炭水化物であり、免疫力の増進が期待できる。
最も高い自然な酵素の供給源であり、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルを含み、抗ウィルス、抗真菌、抗酸化の特性をもつ。
Rawハニーは熱殺菌さず、濾過もされていないので濁っている。
蜂が生産しているため蜂の労働の搾取であるとして、ヴィーガンではないとされている。
アーユルヴェーダでもハチミツは栄養価が高いとされるが加熱すると「アーマ(毒素)」が増えるとされる。
メープルシロップ
GI値73
ショ糖62% 果糖3%
サトウカエデの樹液を煮詰めて作られる。
Rawではないがとても栄養かがありフレイバーが好まれてRaw foodでも使用される。
ビタミン、カルシウムやカリウム、マンガンや亜鉛といったミネラルが含まれる。
Aグレートのメープルは色が薄く、フレーバーが弱い。気候が寒くなってくるシーズンのはじめに作られる。
Bグレードのメープルは色が濃く、メープルの味が強く、キャラメルのようなフレーバーがする。乾燥させ、結晶にすることが容易でRaw foodではディハイドレーターを使う場合に適している。
アガベ
GI値46
ショ糖3% ブドウ糖16% 果糖 85%
日本語で竜舌蘭という多肉植物の球茎からできる。
テキーラの原料にもなる植物。
ホワイトアガベシロップはフレイバーが弱く使いやすい。
果糖が多いので血糖値を上げにくくGI値が低いが、
果糖は肝臓に負担をかけ、ミネラルの枯渇を招くなどの問題がある。
ココナッツシュガー、ココナッツネクター、パームシュガー
GI値35
果糖39%
ココナッツやしの木の樹液かココナッツやしの花のから作られる。
一般にココナッツシュガーは生産過程で加熱して濃縮し作られるが、
Rawのココナッツシュガーは低い温度でココナッツネクターの水分を蒸発させる。
カラメルのようなブラウンシュガーと似たテイストでフレイバーが良く代用としてRawfoodでは使いやすい甘味料。
ミネラル、ビタミン、アミノ酸など栄養価が高い
パームシュガーは砂糖ヤシの木からココナッツシュガーはココナッツヤシの木から採れるもの。
パームシュガーは通常色が濃く、ココナッツシュガーがキャラメルフレーバーなのに対し、スモーキーなフレーバーがする。
ステビア
GI値0
甘味成分は、糖質ではなく、ステビオサイド、レバウディオサイドAなどのジテルペン配糖体
パラグアイ原産のハーブ
砂糖の300倍の甘さ
糖質を含まないので血糖値も上げずGI値がゼロでありベストなシュガーフリーの選択肢であるだけでなく、すばらしいヒーリング効果もある。
高血圧や低血圧を正す。
消化促進。
有害なバクテリアの増殖を防ぐ
肌のプロブレムを治すなど。
甘さが強いので高度に濃縮した甘味料は入れ過ぎやすい。
また少し苦みもあるのでドリンクには数滴でスムージーには一滴で十分。
家の庭にあるステビアです。
最近はチャイを作るときに一緒に葉を煮詰めるのがお気に入りです。
本当に甘くてびっくり。
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